ファイナンシャルプランナー2級の概要と勉強のしかた

ファイナンシャルプランナー(FP技能士)2級

ファイナンシャルプランナー(FP技能士)は資金計画に便利な資格。
自分で使う分(ライフプランを立てたり、年金や保険などの知識)には3級で十分ですが、2級まで取っておくと金融系・保険系の就職および業務に役立ちます。

金融系・保険系の就職では、FP技能士2級以上の求人件数が比較的多く、取得しておくと大きなアピールポイントとなります。また、実際に金融系・保険系で働いている方は資格取得を奨励されることがあるようです。

FP技能士2級は、3級より少しだけ範囲が広がったり細かい部分も出てきますが、3級の試験を突破された方であれば、理解はスムーズです。

FP技能士3級を合格された方であれば、2~3ヶ月もあれば十分合格点に達するものと思われますので、3級を合格されたら、できるだけ早めに2級に取りかかるとよいでしょう。※FP技能士2級は通常、3級合格者かAFP認定研修を修了した者しか受けられません。→FP技能士3級についてはこちらをご参照ください。


きんざいと日本FP協会の合格率に差があるのはなぜ?

なお、日本FP協会ときんざいでは合格率に開きがありますが、大きく合格率が違う学科試験は日本FP協会(合格率40%程度)もきんざい(合格率25%程度)も同じ問題が出題されることから、受験者層の質の違いと思われます(きんざいは会社から強制的に受けさせられる方も多いとのウワサです)。

日本FP協会ときんざいでは実技試験の分野が異なります。
日本FP協会の実技試験は資産設計提案業務で合計40問あり、問題数が多い。
きんざいの実技試験は、個人資産相談業務、中小事業主資産相談業務、生保顧客資産相談業務、損保顧客資産相談業務と分かれています。

問題集や過去問で解いてみて解きやすいのを洗濯するとよいのですが、筆者のオススメは日本FP協会の資産設計提案業務ときんざいの個人資産相談業務。就職だけでなく、日常生活にも使えます。
保険会社への就職を検討されている方は、生保顧客資産相談業務もいいですね。

筆者が実技試験を解いてみて解きやすかったのは、日本FP協会の資産設計提案業務。その次に解きやすかったのが個人資産相談業務。

日本FP協会の実技試験はきんざいに比べて問題数は多いのですが、素直で解きやすい問題が多い印象でした。きんざいの実技試験問題は複雑な計算問題や細かな点もついてきている感じです。

なお、きんざいの実技試験の合格率もFP技能協会の実技試験の合格率も40%を超えています。
他の試験に比べたらやさしい方かと思います。


ファイナンシャルプランナー(FP技能士)2級の概要

受験資格:FP技能士3級合格者もしくはAFP認定研修を終了した者もしくはFP業務2年の実務経験を持つ者。

難易度:簡単。合格率は、日本FP協会:42%前後、きんざい:30%前後。
偏差値に換算すると:52付近 簿記2級よりカンタンです。(資格偏差値についてはこちら

役に立つ度:★★★★ (現在はまだ求人件数は少なめですが、これから需要が増えてくると思われます。年金や資産運用等で生活の上でも役に立つ資格です)

種類:国家資格

主催者:
日本FP協会 →この試験の情報ページ
きんざい(金融財政事情研究会) →この試験の情報ページ
FP技能士の主催者は、日本FP協会ときんざいとありますが、どちらから申し込んでも受験できます。1級の学科試験だけきんざいのみ実施しているようです。

私が受験したときの学習時間:1日平均1時間くらいを2ヶ月。
3級を合格している方であれば2ヶ月くらい勉強すれば受かります。

受験料:
2級→学科4,200円 実技4,500円 (合計 8,700円)

試験の時期:1月、5月、9月

※税制の改正等で毎年テキスト・問題集が改訂されます。
 最新の書籍で勉強されることをオススメします。



まずはテキストを2~3周しましょう

FP技能士2級も、3級同様にまずはテキストを2~3周します。

「みんながほしかった!FPの教科書」は、図も多く分かりやすい。3級より少し範囲が広がっている分、3級のテキストよりぶ厚くなっていますが、3級の知識(基礎)があれば、スラスラ読み進められます。

また、学ぶ項目の終わりに練習問題があり、理解度がよく分かります。
理解できていなかった部分は、またテキスト部分に戻って確認します。

このテキストをまず2~3周して問題集に取り掛かるとよいでしょう。
そして問題集を2~3周した後でまたこのテキストに戻るとより理解度が高まります。


問題集も2~3周しましょう

テキストが終わったら問題集に入ります。

最初の1回は、科目別の精選問題をサラッと解いてみてください。
テキストを2~3周された方ならば、初回でも6~7割は解けるのではないかと思います。

そこから回答書(取り外せます)の解説を読んだり、テキストに戻ったりして理解度を深めます。

そして翌日にもう一度その科目の精選問題を解きます。
時間がない人は2~3日後でも構いません。

私は全科目の精選問題を1周し、それぞれの科目の精選問題を2~3日後に解きました。

巻末に本番1回分の問題がありますが、これをすべての精選問題演習が終了した後に取り掛かりました。初めて解いて学科68%、実技90%以上(FP協会、きんざいともに)の正答率。

とりあえず合格点には届きました。実技はもう問題ない様子。
しかしこの試験の目的は、自分のライフ設計や資産運用に活かすためなので、学科の方、せめて8割はほしいところ。なので、精選問題をもう1周して巻末のテストも2回繰り返しました。



ファイナンシャルプランナー(FP技能士)2級過去問へ

試験まで時間があったので、過去問を解いてみました。
過去問を解いていてよかったと思います。
実際の試験で、過去問で解いた問題の内容がたくさん出題されていました。

なお、FP技能士の過去問は日本FP協会にもきんざいにも載っています。
学科はどちらも同じ問題ですが、実技は違うのでそれぞれのページに載っている過去問を解くとよいかと思います。

→日本FP協会の過去問へ  →きんざいの過去問へ

7回分の過去問を初めて解いたところ、学科が80~85%くらいの正答率。
実技は85~90%くらいの正答率でした。

FP技能士の試験は長時間に及ぶので、繰り返すのは大変。
なので、以下の解説サイトで間違ったところを確認して、リストにしておきました。

→2級FP過去問解説
とても分かりやすい解説で助かりました。このサイトを作られた方に感謝です。

そして試験前や思いついたときに間違った箇所の解説を読んだりしました。


最後にテキストを読み返す

私が受けたFP技能士2級は冬の試験。
机に向かって問題を解くのが寒いので、布団の中でテキストを2周しました。

問題集や過去問で問題を解き、解説を見て理解しているだけに、1回目とは理解度が違います。

初めて読んだときには特に気にならなかった箇所も、あ、ここは過去問で出題されたぞと気付くことができました。


FP技能士2級の試験はどうだったか?

学科、実技ともに問題なく解けましたが、忘れてしまった箇所もありました。
問題集で解いた問題の類題、過去問で問われていたのと同じ内容がゴロゴロ出題。

帰宅後に解答速報を見ながら採点してみると、学科は81%、実技は85%の正答率でした。

やっぱり試験前は問題を解いた方が正答率は上がりますね。

まあまあな出来とはいえ、とりあえず合格できそうなのでホッとしました。

勉強期間を振り返ると、大体2ヶ月。最後の見直しに数週間。
FP技能士2級は3ヶ月もあれば十分合格点に届くのではないかと思います。

なお、FP技能士2級にかかった費用としては、テキスト代2,052円、問題集1,944円、受験料8,700円、会場までの交通費(往復)840円の合計13,536円になります。


FP技能士2級に合格したら

2級合格証書

合格したら合格証書がもらえます。

FP技能士2級は金融や保険関係の就職だけでなく、自分の人生・生活にも役立ちます。
私生活では、年金や資金面で有利な選択ができ、就職面では2級まで取っておくと金融・保険関係でしっかりとアピールになります。

求人件数を見てみましたが、やはり、FP技能士3級よりは2級の方が多いようです。

また、就職だけでなく、アーリーリタイアを目指したい人、資産運用をしてみたい方、子どもの学費を用意したい人、老後資金を貯めたい人などにも役立つ資格かと思います。

FP技能士2級はさほど難しい試験ではありませんので、3級を取ったら進んでおくとよいかと思います。


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