秘書検定は級に関係なく、尊敬語(敬語)、謙譲語、接遇用語が出てきます。
何も準1級になって初めて出てくるものでもなく、2級の復習みたいな感じもあります。
しかし!2級と準1級とでは大きな違いがあります。
それは、2級は知識として知っていればよい段階。
準1級は実際に表現できること。適切な状況でパッと自然に出ること。
自然に発言し、立ち居振る舞いができることが前提となります。
その試験が面接試験ですが、筆記試験でも、尊敬語、謙譲語、接遇用語は出てきますので、復習も兼ねてしっかり勉強しておきましょう。
おすすめの学習法は、ただ覚える(暗記する)だけでなく、例文にして実際に発言してみるとよいでしょう。面接試験はもちろん、筆記でもしっかりと記憶が定着します。
2級の復習も兼ねて、意味と例文を見てみましょう。
自分で例文を作って、発言してみるのもよいかと思います。
お越しになる、おいでになる、お見えになる、いらっしゃる、来られる
相手が(来る)ときの尊敬語です。
来られるは他より少し弱い尊敬語です。
例:鈴木様がいらっしゃいました。例:お客様がお見えになりました。
例:どちらをお訪ねでいらっしゃいますか?
例:せっかくお越しくださったのに申し訳ございません。
例:後ほど部長が来られて詳しく説明してくださるとのことでございます。
ご覧になる、見られる
相手が(見る)ときの尊敬語です。~られるは少し弱い尊敬語になります。
例:部長がご覧になりたいとおっしゃっていた資料をお持ちいたしました。
お~になる、ご~になるで気をつける点:
「お~になられる」という間違いをしやすいので気をつけましょう。
誤:お見えになられる→正:お見えになる 誤り:ご覧になられる→正:ご覧になる
例:お聞きになる、(電話を)おかけになる
おっしゃる、言われる
相手が(言う)時の尊敬語。
例:部長がおっしゃっていた件は解決いたしました。
召し上がる、お取りになる
相手が(食べる)時の尊敬語。
例:昼食はこちらで召し上がりますか?
召し上がられる、お召し上がりになるは2重になるので誤りです。
ただ、「お召し上がりになる」は日常では許容範囲です。(試験ではダメです)
~なさる
相手が~するときの尊敬語です。
例:いかがなさいますか?(どうしますか?の時)
賜る、くださる
相手が何かをして、もしくは与えて(くれる)時に使います。
例:平素は格別のご高配を賜り、ありがとうございます。
※ご高配とはお気遣いのことです。
例:先日下さったお菓子、美味しく頂きました。
参る、伺う
自分が相手の所に(行く・訪問する)ときの謙譲語。
尊敬語と間違えて「参られる」などと表現されることがありますが、あれは間違いです。
例:ただ今、参ります。午後3時に伺います。お伺いしますでもOK。
拝見する
自分が何かを(見る)時の謙譲語。
例:紹介状を拝見いたします。
致す
自分が何か(する)時の謙譲語。
例:失礼致します。秘書検定の面接では重要な一文です。
お辞儀をしながら発言するとより効果的。
「申し訳ございません」や「ありがとうございます」のところでもお辞儀をしながら発言するとよいでしょう。
ただし、面接で文の初めからお辞儀をしてしまうと、声が下に落ちて弱い感じになる場合もありますので文末からお辞儀、もしくは言い終わっておじぎをするとよいでしょう。
申す
自分が何(言う)時の謙譲語。
例:貴社ますますご発展(もしくはご隆盛)のこととお喜び申し上げます。
頂く
自分が(食べる・もらう)時の尊敬語。
例:佐藤から申しつかって資料を頂きにまいりました。
※「申しつかって」は指示を受けてという意味。
試験で頻出な上、日常でも便利なので覚えましょう。
失念(忘れる)
例:お名前を失念いたしましたので、お教え願えませんでしょうか?
お足元の悪い中(雨の中)
例:お足元の悪い中、お越しくださいましてありがとうございます。
日を改めて(別の日に)
例:申し訳ございませんが、日を改めて起こし願えませんでしょうか?
かしこまりました・承知いたしました(分かった)
例:かしこまりました。確かに森本に申し伝えます。
※申し伝えますはお伝えしますの意味。これも頻出なので覚えておきましょう。
記述問題でついつい見落としがちな点をまとめてみました。
~でございます。
ついつい、~です。と言ってしまいがち。丁寧に~でございます。と言いましょう。
例1:部長は出張中とのことでございます。
例2:専務は明日の午後3時にお戻りになる予定でございます。
~致します。
ついつい、~します。と言ってしまいがち。
特にご迷惑おかけしました。外出しておりました。などの時。
ご迷惑をおかけ致しました。外出致しておりました。
謹呈
相手方に何かを与える時に使います。
例:弊社アルバム謹呈